グラビア印刷サービス グリーン基準ガイドライン

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24① VOC発生を抑制している■VOC排出量の把握グラビア印刷においては溶剤型インキを用いて印刷しているケースが多いことから、VOC対策の推進が重要です。VOC対策にはいくつかのステップがありますが、工場において....

24① VOC発生を抑制している■VOC排出量の把握グラビア印刷においては溶剤型インキを用いて印刷しているケースが多いことから、VOC対策の推進が重要です。VOC対策にはいくつかのステップがありますが、工場において使用しているインキ類の使用量、廃液量等を把握し、これを記録しておくことが最初に取組むべき事項となります。次いで、インキ類の使用量、廃液量等のデータを基にVOC排出量を把握し、VOC対策へとつなげていくこととなります。なお、VOC排出抑制に関しては、日印産連が発行する『印刷産業におけるVOC排出抑制自主的取組推進マニュアル』が参考となります。(本マニュアルは日印産連のホームページから無料でダウンロード(PDF形式)できます。)■印刷機からのVOC発生抑制VOC対策には、大きく分けて入口管理(原料転換)による発生抑制、工程改善による発生抑制、出口管理による排出抑制(除去処理)の3つのアプローチがあります。実際に実行可能なVOC対策は費用負担能力などそれぞれの工場によって異なりますが、各工場の状況に応じた積極的な取組みが望まれます。○VOC処理装置の設置VOC処理装置(排ガス処理装置)の設置は、環境へのVOC排出量を低減する方策として非常に効果があります。しかしながら、導入にあたっては高額な費用負担が発生するとともに、導入計画立案から設置・運転まで1年程度の期間を要することから、長期的な視点での取組みが必要となります。○低VOCインキの使用水溶性インキ、ハイソリッドインキ(固形成分が多いもの)など、VOC含有成分が低いインキを使用することはVOC発生抑制に有効となります。ただし、現行の水溶性インキは、使用フィルムや利用用途に限界があるほか、水溶性インキを使用したとしても、IPA等のアルコール類を希釈剤として多量に使用すると、場合によっては地方条例による炭化水素類の排出規制に抵触することが考えられます。また、溶剤型インキと同様に危険物として消防法の規制、有機溶剤として労働安全衛生面での規制(有機則)を受け、さらに、排水処理工程が複雑化するので、使用にあたっては十分な注意が必要です。解  説印刷工程における環境負荷は、インキ、溶剤からのVOCの大気への排出、刷り出し時や不良品検出に伴う廃棄物の発生、廃インキ・溶剤やインキ缶などの廃棄物の発生、機器の運転に伴う騒音・振動の発生やエネルギーの消費などが代表的なものとして挙げられます。なかでもVOCの大気への排出がグラビア印刷における最も大きな環境負荷として挙げられます。印刷産業におけるVOC排出抑制自主的取組推進マニュアル