GPJapan 2013年1月号

GPJapan 2013年1月号 page 8/10

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第7回 地球温暖化防止実行委員会セミナー報告(2)ノンソルラミネート機 最近の動向環境対応ラミネーターの1 つとしてノンソルラミネーターについてどんな機械があるか、どのような状況にあるかついて説明致しま....

第7回 地球温暖化防止実行委員会セミナー報告(2)ノンソルラミネート機 最近の動向環境対応ラミネーターの1 つとしてノンソルラミネーターについてどんな機械があるか、どのような状況にあるかついて説明致します。ドライラミネーターとノンソルラミネーターの比較を見ると、ノンソルは、コート部に多段ロールを使い、ホットメルトタイプの100%固形分の接着剤を薄く引き伸ばしながら貼って巻き取ります。現在国内でどの程度稼働しているかというと、技術としては古くからあり、1980年代には第1次ブームがありましたが、加工範囲が狭いということでだんだん衰退していきました。2000年くらいから環境というキーワードの下に注目を集めて、我々は作り出しましたが、大体過去10年で15台くらいです。他社さんも入れると40~50台くらいは国内に導入されたのではないかと推測しております。もしかするともう少しあるかもしれませんが、ドライラミネーターの10%くらいの台数が国内で稼働しているのではないかと思います。アジアはまだ圧倒的にドライのほうが多いと思います。ただ、欧米、南米になると相当量のノンソルラミネーターが稼働していると思います。近年はやはりアジアでも増えているという状況にあります。ノンソルラミネーターの長所として、溶剤を使わないので火災、爆発の危険性が少ないです。また、乾燥工程がないので加工速度が塗工のみに依存します。ただし、これは塗工面が良い場合という前提になりますが、大体国内の機械で250~300m くらいの機械速度です。ヨーロッパの機械では400~500m のものもあります。コーティング直後に貼り合わせが可能なので異物混入が少ないです。ただし、これはタックが弱い基材ですと、ウェブハンドリングをする途中でエッジトンネリングを起こす危険性もありますので、ドライラミのように巻き取り直前で貼り合わせをしたほうが良いケースもあります。あとは、残留溶剤がない、VOC 処理がいらないという特徴があります。ただし、まだいろいろな短所がありまして、接着剤を高粘度で塗るときは加温して700 ~1,400cps(シーピーエス)くらいで塗工しますが、こういう粘度の高いものはきれいに塗りづらいということです。それが外観不良等々につながります。それからロールの温度制御。温度と塗布量に相関がありまして、例えば温度ムラが塗布ムラにつながるというマイナス面もあります。あとは、タックが弱いためにトンネリング、巻きズレが発生します。外観不良としては、代表的なものはオレンジピール、柚肌という呼ばれ方もしますが、そういうものが発生する場合があります。それから、環境的には良いのですが、実際は作業環境上においてロール間からミストが発生しますので、しっかりとした局所排気やコーターをパーティションで囲んだりする工夫が必要になります。接着剤の特徴は、温度が低いと粘度が高くなって塗布量が増えます。温度が高いとその反対です。機械速度が速いと塗布量が増えます。遅いとその反対になります。ナチュラルなコーティング方式なのでどうしてもこういう特徴があります。外観不良は、オレンジピールが代表的だと思いますが、これも塗布量が多いと出やすい、反対だと出にくいです。これが速度、基材のバリア性、タックに起因しているということです。ある意味不安定な加工方法ではありますけれど、安定的にするにはどのような工夫が必要かというと、1 つは混合不良をなくすことです。ホットメルトタイプを加温してロールに供給するので2 液供給装置が必要になり、それらの温度管理が必要となります。主剤、硬化剤を温めながらロールへ供給して加工を行います。2 液供給装置はメーカーさんが沢山ありますのでいろいろなタイプがありますけれど、加温するヒーターが分かれてあって、最終的にミキサー部で混合されて供給されます(次頁図6 )。ミキサー部のところで初めて硬化が始まりますから、なるべく清掃性を上げるということで、なるべく部品点数を減らす必要があります。多段のコートロールは、2 、4 、6 がゴムロール、1 がアルミ、その他は鉄ロールです。2 ~6 はすべて駆動していて、3 と5 は加温されています(29頁の図7 )。これが国内の標準的なタ富士機械工業㈱ 執行役員営業本部土方 猛 部長GPJAPAN 2013.1 27